2013年5月4日

石原都政と初の本格論戦

石原都政と、初の本格論戦となった、都議会が終わりました。タカ派の石原知事に不安を抱いた都民も多かったと思いますが、私の印象は、石原独自の公約に早くもほころびが見え、その下に彼が批判していた青島都政の影が色濃くなってきたことです。

選挙中の“横田基地返還”公約は、軍民共用空港にすり替えられ、知事の現地訪問では地元首長から厳しい批判を浴びました。

都議会でも、わが党をはじめ「知事は軍民共用を掲げるのをやめ、地元の声を聞き、基地返還に全力をあげるべき」と主張。議会最終日には、初の横田基地返還の意見書が議決されました。

ippo41p
臨海部埋め立てに反対する海上デモにて

中小企業対策の目玉にしようとした“債権市場”も、実際には企業も投資家も利用しにくいことが判り、年内スタートも難しそうです。

このように、石原カラーのメッキがはげてくるなかで鮮明になってきたのは、大型開発優先を続けながら、その赤字を都民に押し付けようとした青島都政の「財政健全化計画」路線を、多少模様替えをしながら、引き継ごうとしていることです。

知事が施政方針で触れなかった、破綻した臨海開発をどうするのか、わが党の代表質問で追及すると、「企業都市づくりは悪ではない」「まちは着実に発展している」などと開発推進の立場を表明。

また、「青島の行革を受け継ぐのか」との問いには、「当時より財政はもっと厳しい。さらに厳しく施策の見直しが必要」と答えています。

しかしこれに対し、都議会の自民・公明・民主の各党は「理念なき一律の福祉削減は、都民の納得を得られない」などと、福祉切り捨てに警戒の声も上げており、かつてのオール与党とは様変わりの状況も見られます。

ここに現れた都民運動の大きな蓄積を確信に、今後もおそれることなく、都議会第2党として、石原知事の横暴を許さない取り組みを進めようと、決意を強くした都議会でした。