2013年5月4日

石原新知事の副知事選任に道理ある対応貫く

5月10日、石原知事誕生後初の臨時都議会が開かれました。傍聴席にはビッシリとカメラの列が並び、知事の一挙一動がフラッシュを浴びました。

石原知事は、世間の注目を十分意識しているように、あいさつの中では議会との協調をうたう一方で、敵対的な姿勢の自民党席からの「台本読んでるだけか」のヤジには、演説を中止してにらみつけるなど、硬軟両面を使い分けていました。

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当選した翌年のテレビ出演

副知事の提案も、ベテラン局長から順当に選任した青島前知事と違って、都庁幹部からは異例の若手の抜擢、しかも自分の元国会秘書で社会的にはまったく無名の人物をぶつけてきました。

わが党は、政敵としてたたかった相手の選んだ人物でも、地方自治の基本をふまえ、倫理上問題がなければ、尊重する立場で臨み、都幹部出身者を承認、元秘書は慎重な検討が必要として、継続審議を主張しました。

この道理ある提案に、知事提案をうのみで賛成しようとした会派も、自公路線で知事に対抗してきた公明も同調する中で多数派が形成され、自民党が動議を出し「提案のうちせめて半数は継続に」とねらった作戦がみじめに失敗する一幕もありました。

知事は、自分の元秘書が承認されなかったのに、本会議の後日本共産党の控え室を訪れ、「さっそく良識を発揮していただいて」とあいさつしました。

私は、知事が繰り出した最初の一手に、日本共産党が議会をリードして良識ある返し手を打ったことに一目置いた態度だと感じました。

7月には、財政再建のための石原知事の具体案が示され、本格的論戦が始まります。どのような政策が“良識”と呼べるかをめぐっての論争を、都民の皆さんの世論と運動を支えに必ず勝ち抜かなくてはなりません。