2013年5月4日

許しがたい石原知事の発言

「あの人たちに人格はあるのかね」…石原知事の一言が波紋を呼びました。

発言は、府中療育医療センター視察直後の定例記者会見の冒頭でした。

知事は冒頭の内容を口走ってから、すぐこの発言の重大さに気づいたのか、寝たきりの障害者につくす医療スタッフの崇高さを唐突に褒めちぎり始めましたが、ついに発言の訂正はなく、逆に質問した記者に「君は現場に行ったか。刑事と同じで、現場も見ないで下らん記事を書くな」といったのです。

わが党は、代表質問で、この問題を取り上げ、「どんなに重度の障害者でも、周りとのコミュニケーションを保ちながら生きている。知事は発言を撤回し、陳謝すべきだ」と問いました。

知事は「あれは一人の人間として率直な感想を述べたもの」と言い訳し、記事を書いた新聞を「現場も見ずに一方的に書いた」とはげしく非難しました。

さすがに知事としての発言ではまずいと思ったのでしょうが、個人なら許されるのでしょうか。

私は、小学校5年生のときに、廊下で前を歩く女子の方がリズミカルに上下するのがおもしろくて、ついまねをしているのをクラス仲間に見咎められ、厳しく責められた記憶があります。転向したばかりで、その子が障害児と知らなかったのですが、もちろん弁解の余地はありませんでした。本人が振り返ってみたら、まさに差別行為として映るからです。

知事は後日、抗議に訪れた障害者団体には、個人としてさえ謝りませんでした。

私は、都の福祉の重大な危機に、9月末、都議会厚生委員長に就任し、身の引き締まる思いです。